センター国語第1問はネットでも入手不可?

やはり評論の載っていない赤本が出た!」という記事の中で先日、センター国語第1問をインターネットでダウンロード可能との旨を書いたのだが、あれこれ調べてみて驚愕の事実に出会った。


本家「大学入試センター」のwebサイトにおける「平成18年度センター試験問題・正解」のページから、国語の問題をPDFでダウンロードしてみたのだが…。
http://www.dnc.ac.jp/center_exam/18exam/mondai_pdf/18kokugo_q.pdf


なんと33ページ中の2ページ目から4ページ目にかけて、本来、別役実氏の文章が掲載されているべき部分が「この部分につきましては、著作権の問題により、公開できません」とのコメント付きで「白紙」となっていた!!


ついにここまでやるようになったのか!! 幸い僕はセンター実施時点で問題自体は自分のコンピューターのHDに保存してあったので、自分の研究材料としては2006年のセンター国語第1問を捕獲することはできている。


しかしながら、今度ばかりは担当している生徒達の不安そうな顔が容易に想像ができる。2006年度は新課程の1年目であったので、参照できる問題は2006年のものしかないのだ。


「先生、去年のセンター試験ってどんな問題だったんですか?」


そんな質問に僕は答えなければならないのか。ただでさえ不安に陥りがちな受験生達。特にセンター試験をもって、その年の入試のスタートとする者も多く、また「センター試験での失敗」によって、自信を喪失し、それ以降の入試において自分の力を発揮できない生徒もいる。


このblogは入試における著作権問題を主題としている。でも今の僕の頭の中は「努力はしている、頭もいい、けれども気が弱いあの子」をいかに不安に陥らせないかという事に、占領されている。僕は日々現場で生身の人間達にむかって授業をしていかなければならない。あの子らに「これまでのベスト」を出させてあげたい。


大人の都合は早く終わらせよう! そこまで要求するなら「日本ビジュアル著作権協会」は早く「大学入試センター」でも「文部科学省」でも訴えて決着つけたらどうだ!? 大手予備校や出版社は団結して「日ビ」と闘うつもりはないのか? 教育産業の端くれとしての自負を持って、堂々と闘うことは出来ないものか。受験産業界にできることが「たかが一講師がblogでグチをこぼす」だけではあまりに悲しい。


下記サイトを情報元とさせて頂きました。
http://blogs.dion.ne.jp/yohaku/archives/3265630.html


当blogの主旨はこちら↓
http://d.hatena.ne.jp/phenotex/20060201