2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

書きおろしの文章集は作れないのか?

これまで、入試現代文の出題は既存の書物から抜粋を行なう形で作られてきた。だからこそ著作権の問題が生ずるのであり、根本的に仕組みを変えてしまえば、良いのではないだろうか。つまり、各大学において、入試のために文章を書き下ろすのだ。この文章を基…

漢文、明治文語文の出題を増やせ

現在の大学入試において、漢文を課すところはほぼ文学部ばかりとなっている。自ずから、受験生も漢文の学習をおろそかにするようになっている。だが、日本人の思想・文化と漢文は不即不離の関係を結んできたのであり、漢文の学習をおろそかにすることは、ま…

評論の載っていない赤本?

2006年のセンター試験が終わった。国語第1問の評論は別役実氏の文章だった。別役氏は「日本ビジュアル著作権協会」の活動に賛同し、四谷大塚や日能研を訴えている。また同団体は大学受験生にはお馴染みの「赤本」(世界思想社教学社)を訴えていることでも…

塾・予備校は学校教育の補完として機能してきた

自分の文章を塾・予備校で使われることに抵抗感を持つ作家の方々の中には「塾・予備校は受験テクニックを教えるだけの卑しい空間である」との認識をされている方もいるようだが、僕は「塾・予備校は学校教育の補完として機能してきた」と考えている。このブ…

勝手な解釈をするな!というなら…

自分の文章を入試問題で使われることに抵抗感を持つ作家の方々の中には、入試問題の中で『筆者の主張は〜』『主人公の気持ちは〜』というタイプの出題がされることに対して不快な気持ちでいる者もいるようだ。だが、作品は読者と作者の間にあるものだ。解釈…

明治・大正・昭和初期の小説を出題せよ

現在の大学入試においては、国語の現代文の出題のほとんどは「評論」であって、「小説」の出題はかなり少なくなっている。センター試験と国公立の2次試験は辛うじて「小説」の出題を続けているが、私大ではほとんどの大学が「評論」中心の出題だ。大学にお…

小論文の出題、哲学を高校の必修科目に

最近の入試現代文はひと昔前の文芸評論中心のものから大きく傾向を変えて、「現代思想」と言ってもいいほど、哲学・思想系の文章が多い。だからこそ塾や予備校の現代文の授業は「背景知識」を教えテーマについての理解を深めるタイプのものが増え、予備校の…

没後五十年の作家を中心とした出題を

九鬼周三、末弘 厳太郎、寺田寅彦、泉鏡花、夏目漱石、高村光太郎、西田幾多郎、岸田劉生、河上肇、中井正一、岡倉天心、折口信夫、萩原朔太郎、有島武郎、戸坂潤、坂口安吾、三木清、五十嵐力、佐藤春夫、丘浅次郎、前田利鎌、穂積陳重…ここ20年程の大学…

入試制度改革

良きにつけ、悪しきにつけ、入試制度は国の形を作るひとつの要素であることは間違いないだろう。現状の入試制度はいったいどんな国の形を作っていくのだろう。賛否両論の「ゆとり教育」を受けた世代がいよいよ大学受験に臨む時代となった。「生きる力」を唱…

純真なる食えない人々

「日本ビジュアル著作権協会」で赤本などを訴えている人々の中には、およそ、そのような生臭いことをしなさそうなイメージのある人達も多い。この点について「この人達はその名がよく知られている割には経済的には恵まれていないのではないか」との仮説を立…

過去問や問題集による学習

憂うべきことかもしれないが、日本人が一番勉強するのは、大学生の時よりも、受験生の時であると思う。この際、過去問や過去問を基とした問題集を使用する。(これは国語に限らず他の教科も同様である。)そして、読書をする習慣の乏しい日本の少年少女が評…

過去問の著作権について様々な視点

入試問題と著作権の問題についての僕の意見と対案はこちらに記した。入試問題の著作権についてweb上では他にも様々な方が語っておられるので、バランスを取る意味でも、いろいろな視点からここにリンクをまとめていこうと思う。 「入試問題と著者」 実際に自…

入試問題=バナー広告?

「入試問題=バナー広告」というのは、少し大胆過ぎる発想かもしれない。僕は「著作権でもめる可能性のある現代作家の文章を入試で使うのはやめたらどうか」との提案をしたが、逆に「入試で使ってもらいたい」という作家の方もおられるのではないかとも思う…

著作権のない世界

昔、男ありけり。その男、身をえうなきものに思ひなして「京にはあらじ、東の方に住むべき国求めに」とて行きけり。もとより友とする人、一人二人していきけり。(中略)その沢にかきつばたいとおもしろく咲きたり。それを見て、ある人の言はく「かきつばた…

道徳的直感

法律・権利は大切だろう。お互い自分の利益も守りたい。だが、人はたった一人でこの世に生きるわけではない。他者との繋がりの中にいる。誰かが欲張り過ぎたり、誰かが本来やるべきことを怠ったりして、全体を見失った時に大事な何かが壊れてしまう。僕の道…

「電車を停めない」=「死刑宣告」

受験というものは、やはり日本では国民的行事なのだろう。 乗り過ごし受験生“救助”JR東日本が温情停車 以前にもこのようなニュースはあったが、なぜか日本人は受験生に暖かい。JRの車掌の行為については、賛否両論だろう。「是か非か」については多くの人…

web上の詩の引用

あれこれ検索していて気がついたのだが、web上に詩人の詩をまるごと引用している人が結構いた。試しに、著名な詩人の有名な詩を3、4編検索してみたが、見事に入手できた。上手にやれば「webで拾った日本の名作詩集」などを作ることができそうだ。僕自身は…